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免疫細胞治療学講座よりご挨拶申し上げます。
当講座は、5月31日をもってタカラバイオ株式会社様のご支援により設置された寄付講座としての5年間の活動を満期終了いたします。また、株式会社メディネット様の寄付講座としての15年間と合わせ、合計20年間にわたり東京大学医学部附属病院の22世紀医療センターにてがん免疫治療法の開発に関する研究に従事することができました。これもひとえにタカラバイオ株式会社様および株式会社メディネット様のご支援の賜物と心より感謝申し上げます。
この20年間、臨床研究にご参加いただいた多くの患者さんとそのご家族、一人ひとりの患者さんに対して丁寧な診療を行ってくださった各診療科の先生方、共同研究でご指導を賜った先生方、そして研究に携わってくださったスタッフの皆さんに深く感謝いたします。
免疫細胞治療学講座では、γδT細胞治療、樹状細胞ワクチン、NY-ESO-1ペプチドワクチンの臨床研究を実施してまいりました。当時はがん免疫治療や細胞治療の位置づけやレギュレーションが定まらない中、主治医の先生方が「治療が困難ながん患者さんの役に立つのであれば、あるいは将来役立つのであれば」との思いで臨床研究をサポートしてくださいました。様々な困難に直面することもありましたが、その都度、患者さんや先生方の思いに応えるために何をすべきかが自然と明らかになっていたように思います。
皆様の温かいご指導とご支援に心より感謝申し上げます。本当にありがとうございました。
今後は、近畿大学医学部に研究室を移設し、がん免疫の研究を継続してまいります。これまで通り、ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。
2024年5月30日
免疫細胞治療学講座
特任教授 垣見和宏